• Takeshi Nasu

日本の相続税制度は厳しい?

 相続は内容や金額は別として誰しもが遅かれ早かれ経験をします。

現代の日本は超高齢化社会なので相続には優しい国なのではないかと想像したくなります。ところが実はその逆で世界の中でも最も高い相続税率を設定している国の一つなのです。2015年に相続税最高税率が改正され更に厳しい制度へとなってます。

 そこで世界の相続税制はどうなっているのかをみていきたいと思います。


■主要な国の相続税

 まずは相続税制がある主要な国の状況をみてみましょう。

アメリカ

 以前一時廃止されたことがありましたが2011年から復活しています。

 現在の最高税率40%累進課税。米国の場合は基礎控除およそ540万ドルもあります。つまり日本円でおよそ5.6億円以上(※1ドル:105円)なければ原則非課税なのです。上位富裕層に向けた税制というわけです。

 ちなみに配偶者が米国人なら免税制度があります。


イギリス

 多くの国が累進税率を設けているのに対して英国は一律40%基礎控除はおよそ28万ポンド(日本円でおよそ4200万円) です。一律という点がポイント。この場合、基礎控除を少しだけ上回ってしまうような評価額になった場合、非課税からいきなり1700万円近くの課税になるので境目近くの相続財産をもっているイギリス人は気になるところです。


ドイツ

  最高税率30%までの累進税率。基礎控除は40万ユーロ(円換算でおよそ4800万円)

細かい話ですがドイツの場合、相続人と被相続人の続柄の関係値(例えば兄弟姉妹)によって税率が高くなるようです。


■相続税自体が無い国も

 意外かと思うかもしれませんが世界には相続税自体が無い国が少なくありません。

例えば、下記の国々は制度自体が無いか、相続税を廃止した国・地域です。


□欧米:カナダ、イタリア、スウェーデン、スイスの一部


□オセアニア:オーストラリアやニュージーランド


□アジア:中国、シンガポール、香港、タイ、マレーシア、インド


ちなみに中国では相続だけでなく親子間の贈与についても免税の規定が多くあります。

築いた財産については一族間の流動性が高いというわけです。


■日本の相続税

 最後に日本の税制はどうなっているか見てみましょう。


最高税率は55%までの累進課税。基礎控除は3000万+(相続人の人数×600万)となっています。

 このほかに配偶者が相続を受ける場合は1億6000万円の控除が認められていますので

配偶者が相続を受ける(一次相続)場合の相続税は比較的低く抑えることができるようになっている制度です。

 その一方で相続を受けた配偶者が今度は被相続人になる時、いわゆる代変わり(二次相続)の場合、今度は基礎控除しか受けられません。つまり二次相続時に一定の財産を相続する可能性がある方はここに合わせた対策を考えておくということになります。


※ 財務省:主要国の相続税の負担率


世界の相続税事情は如何でしたでしょうか。

相続税制については各国の相続財産に対する考え方の違いがそれぞれの制度に表れてきていると思います。

 例えば相続税の課税率が低かったり或いは制度を廃止した国の多くは、そもそも生前に所得税や消費税などをはじめ数々の税金を払ったうえで残した財産なので課税済みの財産に相続税をかける根拠がないという考え方を取っているのです。

一方でそういった主要な税の税率が高かったりしますので、人生全体の総納税額という視点で見た場合、生前に相続税に相当する分まで既に納税しているということになるのかもしれません。


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